【2026年版】年収が高い業界ランキング|394社の実データで業界別平均年収を比較
総合商社・メディア・金融・ITなど主要業界の平均年収を、当サイト掲載394社の有価証券報告書データから徹底比較。データの読み方と年収アップ戦略も解説します。
業界別平均年収ランキング|まず全体像をつかむ
就職活動や転職活動で業界を絞り込むとき、年収は避けて通れない判断材料です。本記事では、当サイト掲載データ(各社有価証券報告書ベース、外資系・非上場企業は一部推計を含む)をもとに、主要業界の年収水準を比較します。掲載498社のうち平均年収を収録している394社の単純平均は795万円、中央値は750万円でした。給与所得者全体の平均は450〜460万円程度とされるのと比べるとかなり高い水準ですが、これは当サイトが各業界の大手・有力企業を中心に掲載しているためです。
業界ごとの平均年収(掲載企業の単純平均)は次の通りです。
- 総合商社・専門商社:約1,023万円(18社)
- メディア・広告:約907万円(46社)
- 金融:約861万円(44社)
- IT・テクノロジー:約842万円(64社)
- メーカー:約824万円(71社)
- インフラ・エネルギー:約736万円(31社)
- 官公庁・公社・団体:約696万円(31社)
- サービス:約666万円(45社)
- 小売:約620万円(41社)
なお建設・不動産は、年収データの収録が三菱地所(1,200万円)・三井不動産(1,100万円)・大和ハウス工業(840万円)の3社にとどまり、大手デベロッパーに偏っているため、平均約1,047万円という数字は参考値の扱いにしています。どの業界の平均も「大手中心の平均」である点はあらかじめ押さえておいてください。業界別の平均年収は当サイトのランキングページでも一覧で確認できます。
1位:総合商社|5大商社は平均1,700万円超えが定着
業界平均で首位に立つのは総合商社・専門商社です。当サイト掲載データ(各社有価証券報告書ベース)によると、2025年度の平均年収は三井物産が1,850万円、伊藤忠商事が1,800万円、三菱商事が1,780万円、丸紅が1,700万円と、5大商社の上位4社がそろって1,700万円を超えました。住友商事も1,300万円台半ばの水準にあります。好業績を背景にした業績連動賞与の積み増しが続いた結果、商社の年収はここ数年で一段切り上がった印象です。
ただし平均年齢には注意が必要です。三菱商事は41.1歳、伊藤忠商事は42.5歳と、これらの平均値は40代の社員を多く含んだ数字であり、20代のうちからこの金額を受け取れるわけではありません。一方で、海外駐在手当や福利厚生まで含めた実質的な処遇は有価証券報告書の数字以上ともいわれ、生涯賃金で国内トップクラスであることに変わりはないでしょう。
専門商社・中堅商社という現実的な選択肢
5大商社の採用倍率は極めて高く、新卒で入るのは狭き門です。豊田通商(1,100万円)や双日(1,000万円)、鉄鋼系専門商社の阪和興業(1,000万円)など、5大商社に次ぐ商社群も1,000万円前後の水準を保っており、商社ビジネスに関心があるなら併願先として十分検討に値します。
2位メディア・3位金融|数字の「読み方」が問われる業界
テレビ・出版は1,200万〜1,400万円台
意外に思われるかもしれませんが、メディア・広告は掲載46社平均907万円と、金融やITを上回ります。TBSホールディングス1,420万円、日本テレビホールディングス1,380万円、テレビ朝日ホールディングス1,350万円と在京キー局の持株会社は軒並み1,300万円超。出版では集英社1,350万円、講談社1,200万円、広告では電通グループが1,200万円です。ただし「ホールディングス」の数字は少人数の中核社員の平均であることが多く、制作現場を含むグループ全体の実態より高めに出る傾向があります。出版社のような事業会社単体の数字と同列には比べられません。
金融は外資と国内で二極化
金融は掲載44社平均で861万円ですが、内訳の振れ幅が最も大きい業界の一つです。外資系投資銀行はゴールドマン・サックス証券2,000万円、JPモルガン証券1,900万円(いずれも推計値)と突出しており、賞与次第でさらに上振れします。国内勢では三菱UFJモルガン・スタンレー証券1,300万円、野村證券1,290万円、SMBC日興証券1,100万円と、証券が銀行を上回る構図が続いています。外資系金融は高年収の裏で雇用の厳しさも知られており、年収の絶対額だけでなく働き方や在籍年数まで含めて比較することをおすすめします。
IT・コンサル|平均842万円の内側にある大きな格差
外資テックは1,500万円級、国内ITは幅が広い
IT・テクノロジーは掲載64社平均で842万円ですが、グーグル合同会社1,500万円、日本マイクロソフト1,400万円(いずれも非上場のため推計値)といった外資系テックと、600万円台の国内SIer・受託開発企業が同じ業界に同居しています。国内勢では任天堂が1,100万円と頭一つ抜けた存在です。エンジニア職は中途市場の相場が整備されており、スキル次第で会社をまたいだ年収アップを狙いやすいのがこの業界の特徴といえます。
コンサルティングファームは事業会社を大きく上回る
戦略系ではマッキンゼー・アンド・カンパニー2,200万円、ボストン コンサルティング グループ2,100万円、ベイン・アンド・カンパニー2,000万円(非上場のため推計値)と、外資金融と並ぶ最高水準です。総合系でもデロイトトーマツコンサルティング1,200万円、PwCコンサルティング1,200万円、KPMGコンサルティング1,150万円、アクセンチュア1,100万円と高い水準が続きます。採用人数は戦略系より総合系の方がはるかに多く、未経験からの中途入社の入口としても機能しています。
メーカー|キーエンスと製薬が引き上げる平均824万円
キーエンス:平均2,183万円・平均年齢35.2歳
当サイト掲載データによると、メーカーはおろか全掲載企業の中でも事業会社として最高水準なのがキーエンスです。2025年3月期の有価証券報告書で平均年収2,183万円、平均年齢は35.2歳。営業利益率51.9%という製造業離れした収益力が、この給与水準を支えています。業績連動の賞与比率が高いぶん景気変動の影響は受けますが、「若くして高年収」を最も体現している日本企業でしょう。
製薬大手は1,000万円前後で安定
武田薬品工業1,050万円、中外製薬1,050万円、第一三共1,000万円、アステラス製薬980万円、エーザイ980万円と、製薬大手は1,000万円前後に集中しています。トヨタ自動車895万円、ソニーグループ1,050万円といった総合メーカーの代表格と比べても、製薬の給与水準の高さがわかります。研究開発職には専門性が求められる一方、雇用の安定性と待遇のバランスに優れた業界です。
平均年収データを読むときの4つの注意点
- 平均年齢をセットで見る:平均年齢40代の会社と30代の会社では、同じ「平均1,000万円」でも意味がまったく違います。キーエンス(35.2歳)と5大商社(41〜42歳)の比較はその典型です。
- 持株会社の数字は高めに出る:メディアや金融のホールディングスは少人数の中核社員の平均であることが多く、グループ全体の実態とは乖離しがちです。
- 外資系・非上場企業は推計値:有価証券報告書の開示義務がないため転職市場の情報などに基づく推計となり、実際は職位や成果による個人差が非常に大きくなります。
- 年収がすべてではない:残業時間、退職金・年金、住宅補助などの福利厚生、雇用の安定性まで含めた「総報酬」で比較する視点が欠かせません。
年収を上げる3つのキャリア戦略
① ファーストキャリアで年収相場の高い業界に入る
同じ能力でも、所属する業界の「相場」が違えば年収は大きく変わります。当サイト掲載データでも、総合商社(約1,023万円)と小売(約620万円)では平均で400万円もの差がありました。新卒カードを使えるうちに、商社・金融・コンサルといった高水準業界へ挑戦する価値は大きいといえます。
② 専門性を磨いて個人の市場価値を上げる
語学、データ分析、会計・財務、法務といった専門性は業界をまたいで通用します。特にデジタル領域のスキルは、年収水準の高い外資テックやコンサルティングファームへの転職切符になり得ます。
③ 転職で業界の壁を越える
国内SIerから外資テックやコンサルへ、銀行・証券から外資金融へといった「同じ職種のまま相場の高い業界へ移る」転職は、年収を一段引き上げる王道パターンです。ただし相場の高い業界ほど成果への要求も厳しくなるため、働き方の変化まで織り込んで判断してください。
まとめ|年収は「業界×企業×職種×年齢」で決まる
業界平均はあくまで入口の目安です。同じメーカーでもキーエンスとその他の大手では2倍以上の開きがあるように、最終的には個別企業、さらに職種や年齢構成まで掘り下げて初めて実態が見えてきます。当サイトでは業界ごとの企業一覧ページで各社の平均年収・従業員数・業績指標を比較できますので、気になる業界が見つかったら、ぜひ企業単位の研究へ進んでみてください。